荻島宏之の経営コラム

「義時はダークサイドに落ちているのか?」

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を毎週楽しみに見ています。
昨年の渋沢栄一を主人公とした「青天を衝け」も見終わるとエネルギーが満ち溢れるような
ドラマでしたが、今回の鎌倉殿はとにかく話が面白い。

主人公は北条義時、一般的にはそこまで知名度が高くないというか
ほとんど知らない人の方が多いようです。
私も名前や2代目執権くらい程度しか知りませんでした。

ドラマの中では、ほのぼのとした好青年だった主人公がいかにして鎌倉幕府=武士の頂点に
立っていくのかが描かれているワケですが、ネットでは「義時の闇落ち」が
話題になっています。

義時が使えていた源頼朝は「火種を残さない」事を徹底して貫いていました(と思う)
その姿を最初は反発を覚えてみていた義時が、頼朝亡き後の鎌倉を守る?ために
非情な決断を下していきます。
義時の目に光が無くなっていっているようにも見えます。
小栗旬さんの演技の凄いところなのでしょう。

さて「闇落ち」と言えば思い浮かぶのはスターウォーズのダース・ベイダーさんです。
彼は愛の強さが喪失への恐れへと繋がり、ついに闇落ちをしてしまった方なのですが、
彼が使えていた「銀河帝国」は「秩序(オーダー)」というものを
非常に重要に考えていたようです。秩序に使えていた、とも言えます。

鎌倉殿の・・の義時は一体全体何に使えているのでしょうか。
「鎌倉のために」とは言っているものの、ドラマをみている限りでは何か理想の姿、
ビジョンのようなものがあるというよりはダース・ベイダーさんが所属していた
銀河帝国と同様に一度作られた「秩序」のために非情な決断を下しているようにも
見えてしまいます。

最終回がどう描かれるのかも話題となっていますが、いったい義時は何を成し得て
最後を迎えるのでしょうか。
スターウォーズのように息子の泰時に対して「お前は正しい、私が間違っていた」的な事を
言うのではないかと密かに予想しております。

経営者として義時を見ると「そういう決断になるよね」とそこまで闇闇と
感じない部分もあります。
しかしながら「何をそんなになってまで守ろうとしているのか」が
良く分からなくなっている印象の方が強く、闇落ちと言えば落ちているかな・・・
と今の所は思っているところです。

治める国の姿はほぼ描かれていない
(息子の泰時が飢饉で苦しんでいる領民と絡んでいた事の描写くらい)ので、
義時がそのような事を考えるのかどうか、ドラマで描かれるのかが楽しみです。

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