令和4年8月24日、京セラ創業者の稲盛和夫さんがお亡くなりになりました。
昭和、平成を代表する大経営者として多くの経営者に影響を与えてこられました。
私が普段携わっている「会計」が経営にとって非常に大事なものである事を
常々お話しされていたのも稲盛さんでした。
会計がわからなければ真の経営者にはなれない、と仰っています。
「経営を飛行機の操縦に例えるならば、会計データは経営のコックピットにある計器盤にあらわれる数字に相当する。計器は経営者たる機長に、刻々と変わる機体の高度、速度、姿勢、方向を即時に示すことができなければならない。そのような計器盤がなければ、今どこを飛んでいるのかわからないわけだから、まともな操縦などできるはずがない。・・・・・・計器盤に表示される数字の意味するところを手に取るように理解できるようにならなければ、本当の経営者とは言えない」
「稲盛和夫の実学 〜経営と会計〜」より
経営者にも会計が苦手(というか好きでは無い)という方も意外と多いのですが、
経営者のためにも会計のプロである私たちが会計の役割を
お伝えしていかなければならないと、改めて思います。
稲盛さんは多くの本を執筆もされています。
2013年に出版された「燃える闘魂」はタイトルからして私好みの本でした。
この本以外にも目にするものですが、私の好きなエピソードが書かれています。
ある困難な仕事に向き合っている社員が、ある壁を乗り越えることができず意気消沈
しているところに稲盛さんは「神に祈ったか、どうかうまく行くようにと神に祈ったか」
と声をかかけたそうです。
なんだ、神頼みか、という話ではもちろんありません。
神に祈るしか無いほど、最後の最後まで精魂込めて努力と創意工夫を重ねたのか?
と問うたのです。
ここまで真剣に仕事に向き合える人がどれくらいいるのでしょうか。
出来ない理由を考える、やらなくても良い理由を考える、
何とか出来ないかと考えるのではなく与えられた環境にただ不満を持つだけ・・・。
そんな状況に喝を入れてくれるのが稲盛さんだった気がします。
闘魂を燃やして、頑張らねば。