4月は新しい年度の始まりですね。
入学、入社、新しい生活を迎える方にとってはワクワク・ドキドキの季節です。
学校は3月末で一区切りですが、会社(法人)の区切りも3月末にしなければならないのでしょうか。会社を設立するときの素朴な疑問にお答えします。
Q:決算って3月じゃなきゃだめなの?
A:3月じゃなくても大丈夫です。法人の場合は何月何日を決算日とするかは自由に決められます。
「決算」と一般的に話をする場合には株式会社等の法人の決算日のことを言います。
個人事業主の場合には、税金の計算の区切りが毎年1月1日~12月31日と決められていて変更することが出来ません。
一方、株式会社等の法人は決算日を自由に決めることが出来ます。
上場企業が3月決算が多いため、会社を始めるときは3月決算と思われている方も多かったようです。
決算は何月でも良いですし、何日でも良いです。
3月31日でも良いですし、9月20日でも良いのです。
好きに決めた決算日をお尻にした1年間を「事業年度」と呼びます。
<事業年度の例>
3月31日を決算日にした場合
→4月1日~翌年3月31日が1事業年度となる
9月20日を決算日にした場合
→9月21日~翌年9月20日が1事業年度となる
好き好んで月末以外の日を決算日とする人はあまりいないように思いますが、決算月はみなさん自由に決められています。
<決算日の決め方のポイント>
①最初の事業年度の期間が最も長くなるように設定する。
会社を設立したばかりの1期目は消費税の納税義務が免除されることがあります。
この特例を最大限使いたい場合には、会社設立日から最も遠い決算日を設定する、という決め方があります。
ケースバイケースですが、例えば9月1日に会社を設立して12月31日決算にしたとします。そうすると、最初の事業年度(=第1期)は
9月1日~12月31日
の4か月間となり、消費税の免税特例が受けられるのであれば対象になるのが4か月となります。
これを8月31日決算にした場合、
9月1日~8月31日
の12か月間が特例対象になる、という考え方です。
②事業の季節変動を考えて、繁忙期で無いタイミングを決算とする。
この考え方には2通りの意味があります。
一つは、決算業務に時間を取られるため、業務に支障をきたさないように繁忙期は避けましょう、という意味。
もう一つは、決算対策を事前に行う上で、繁忙期を決算とすると対策を取りにくくなる、という意味です。
他にも決め方は人それぞれです。
やっぱり12月31日で一区切りをつけて、1月1日から新たな気持ちでスタートしたいよね!という「気持ち」面での決め方もけっこう重要なポイントだと思います。