人事・

就業規則

4月に新入社員が入社し、社員が増えた企業も多いと思います。そこで、今回は会社のルールを統一するための「就業規則」について取り上げます。

 

◇就業規則とは

 就業規則とは、賃金・労働時間・休日・休暇等の労働条件や職場の規律について具体的な細目を定めた規則であり、画一的かつ統一的な労働管理を行うことを目的として作成されるものです。就業規則の内容は法令または労働協約に反することはできません。また、事業場の実態にあったものである必要があります。

 尚、就業規則の作成義務に違反した場合や、届出義務に違反した場合は、30万円以下の罰金を科される場合があります。労働条件などを変更した場合も届出をしないと同様に30万円以下の罰金を科される場合があります。

 

◇就業規則の作成義務

 常時10人以上の従業員を使用する企業は、本店や支店などの事業場単位で就業規則を作成し、所轄の労働基準監督署に届け出なければなりません。従業員にはパート・アルバイトも含まれます。

 ただし、労務管理をめぐるトラブルを回避するために、常時10人未満の従業員を使用する企業においても「就業規則に準じた書面」を作成することが望まれます。

 

◇就業規則の記載事項

①絶対的必要記載事項

絶対的必要記載事項とは、就業規則に必ず記載しなければならない事項です。就業規則に記載されていない絶対的必要記載事項については、労働基準法の基準が適用されます。

主な事項:始業・就業の時刻、休憩時間、休日、休暇、     賃金、昇給、退職、解雇等

 

②相対的必要記載事項

相対的必要記載事項とは、企業に制度がある場合に就業規則に記載しなければならない事項です。

主な事項:退職金、臨時に支払われる賃金、従業員が      負担する食費、安全・衛生、職業訓練、災害

     補償と業務外の傷病扶助、表彰および制裁等

③任意的記載事項

任意的記載事項とは、絶対的必要記載事項・相対的必要記載事項以外のもので、就業規則に記載するか否かを企業が決められる事項です。

主な事項:経営理念、目的、制度の趣旨等

 

◇就業規則を作成する際の留意点

  • 過半数労働組合などからの意見聴取

 就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては、労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければなりません。別規定がある場合は、別規定についても意見を聴きます。

 また、使用者は従業員が過半数代表者であること、過半数代表者になろうとしたこと、過半数代表者として正当な行為をしたことを理由に不利益な取り扱いをしてはなりません。

 尚、過半数労働組合などから意見を聴くことによって、企業が一方的に労働条件を決定することを防止しているわけですが、従業員の同意を得ることまでは求められていません。

 

  • 従業員への周知義務

 一般的に、就業規則は、従業員に周知された時点で効力を発生すると考えられています。そのため、企業は労働基準法に基づいて作成した就業規則を、企業内の見やすい場所に備え付けるなどの方法で従業員に周知しなければなりません。

 

  • 就業規則の不利益変更は難しい

 就業規則は一度作成すると、労働者が不利益となるような変更を容易に行うことはできません。例えば経営状態が悪くなったからといって、会社が一方的に就業規則を変更して労働者の労働条件を引き下げることはできません。就業規則の不利益変更を行うには、合理的な理由が必要になります。

 そのため、現状の経営状態だけではなく、会社の将来も検討して作成しましょう。

 

◇就業規則の効力

効力の強さは、基本的に以下の通りです。ただし、労働組合の有無など企業によってケースバイケースなので、その都度確認する必要があります。

 

労働契約 < 就業規則 < 労働協約 < 法令

 

・労働契約:企業と個々の従業員が交わす個別の契約

・労働協約:企業と労働組合が交わす契約

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